Call of Unread Books

なんだか呼ばれてるきがする

合評会 清松大『世紀転換期文学の思想空間――明治文壇のニーチェ熱と宗教の季節』のおしらせ

 前回に続いて、合評会のお知らせです。自然主義文学研究の第一人者である永井聖剛先生をコメンテーターにお招きし、私達(80年研)とも交流の深い清松大さんのご著書を取り上げた合評会を催します。

 著者の清松大さんはわたしと同じゼミ出身です。永井荷風を中心に研究されていたイメージでしたが、姉崎嘲風に注目したあたりから、一気に思想・宗教の動向へスケールが広げて行かれました。とても面白い研究の発展段階を近くで見物できて楽しかったです。その集大成となる一冊ですね。

 コメンテーターには、ゲストとして永井聖剛さんをお招きします。出版社の廃業で入手困難ですが、『自然主義のレトリック』という本がわたしはとても好きで、多大な影響を受けました。清松さんもその一人とのことです。

 当日は永井さんのご関心から、自由にコメントしていただく予定です。

 学会よりもリラックスした雰囲気でじっくりお話する機会にしたいと考えています。研究会として大事にしていることを記事の末尾に載せてあるのでお読みください。

 


日程 2025年3月15日(土) 15:00~18:00
会場 東洋大学白山キャンパス 6号館2階 6205教室

※「キャンパス内が迷路のようだ」とうわさの本学。迷ったときは東洋大学みんなのマップ内のルート案内をご活用ください。

課題図書 清松大 著 『世紀転換期文学の思想空間――明治文壇のニーチェ熱と宗教の季節』(春風社 2024)

世紀転換期文学の思想空間―明治文壇のニーチェ熱と宗教の季節

 

司会 服部徹也(東洋大学)、栗原悠(国文学研究資料館

コメンテーターからの意見(30~60分程度) 永井聖剛(愛知淑徳大学

著者からの応答 清松大(宮崎産業経営大学

全体討議(~18:00)

 

懇親会(18:30頃 白山近辺)

 

80年研とはなんぞや

 私が信頼する友人たちと2016年以来ほそぼそとやっている研究会です。

 この研究会では、しばしば80年代に起きたとされる批評・研究史上のパラダイムチェンジについて、知ったかぶることをやめ、「知らない」と一旦認めることからスタートしよう、というスタンスを大切にしています。例えば『日本近代文学の起源』が出た時、生まれていないならば、それがどんなインパクトがあったのかと先輩諸賢にきくだけで満足すべきではなく、「自分で」考えてみることも大事だと思っています。
 学会やゼミで「知っていて当然」、「読んでいて当然」とされる知識や著作について、初めて知ったり読んだりすることを恥じなくてよい議論の場が欲しいと思います。むしろ、これまで知っていて当然とされてきたことが、どのような状況のもとでなぜ重要だと思われていたのか、本当に重要だといえるのか、知の枠組を問い直すことの方が重要だと考えます。そのためにも、研究歴やバックグラウンドの異なる多様なメンバーと共に、素朴な疑問も排除せずに、各自の関心や普段取り組んでいる対象の研究・受容史との接点なども取り入れながらゆっくりやっていければと思っています。

 また、研究会にあらゆる属性のかたが安心して参加できるよう、各種ハラスメントの防止に努めます。ご協力ください。

運営に関して心がけていること(おねがい)

・研究会の理念を理解し、協力していただける方であれば参加できます(学部生・院生・留学生・社会人などの別を問わない)。

・一回だけ参加するのでも構いません。もし気に入ったら、参加者各自の研究スケジュールや健康を最優先し、都合のよいとき、興味のあるときにまた参加してください。

・扱うテクストやテーマは「80年代に書かれた」or「80年代についての」著述に限定せず、過去と現在を繋ぎうる問題提起を幅広く歓迎します。

・予備知識を自明視しない。「知っていて当然」ではなく、なぜ重視されてきたのか、本当に重要なのかを問い直すためにも、予備知識の多寡が議論への参入障壁にならないよう議論を組み立てる。発言の際には略式ではなくフルネーム、正式名称を用いることを心がける。

・読書会で行なう場合は、レポーターを立てて話題提供をしてもらうとともに、参加者各自が持ち寄った論点を出し合い討論を行います。学会における研究発表とは異なり、首尾一貫した論考を要求しません。近年の研究者の多忙さのなかで、持続可能な形で研究会を行うために考えた方式です。ただし、参加者の希望によって研究発表に準じた形式をとることも可とします。その場合も、質疑を挟むなど柔軟に対応します。

・会の活動記録のため写真撮影・録音をする場合があります。写真については、活動報告のためSNS等に掲載する場合がありますので、ご自身の顔写真を掲載されたくない方は事前または当日中にお知らせください。研究会当日にも改めてアナウンスします。録音は非公開とします。録音の主な目的は、レポーターや参加者が当日の議論をもとに論文執筆などを行う際、発言(者)を確認可能にするためです。

 

以上注文が多い研究会で恐縮ですが、ご理解いただける方で、参加してみたい方はbungakuron@じーめーる.comにご連絡ください。その際、懇親会に出たいかどうかも書いてください。