Call of Unread Books

なんだか呼ばれてるきがする

ポーランド 1918

ポーランドドイツ国境にほど近いSłubice スウビツェという小さな町で妹の結婚式が行われました。飛行機でヘルシンキ経由でベルリンへ、鉄道でベルリンからフランクフルト・オーデルまで移動したあとは、車で橋を渡っているうちにそこはポーランド、スウビツェなのです。(写真1)

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 この綺麗な景色を見ながら、物価が違うからドイツの人がこっちに買い物しにくるのだとか、移民のこととか、色々教えてもらっています。私はポーランド語能力ゼロですが、新郎の叔母様がカナダ生活で独学したという英語を20年ぶりくらい?と言って操ってくださったおかげで町の事を知ることができました。(新郎の世代は英語を学んでいる)

 もう一つ案内して頂いた場所で興味深かったのはソビエトの戦車の記念碑。(写真2)

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スウビツェは帝政ドイツ領となって以来、向かいのフランクフルト・オーデルと一つの町だったそうです。第二次世界大戦末期、ソビエトが侵攻して、その後ポーランド領に。その戦いの犠牲を記念するもののようです。
 
 ポーランドはながらく世界地図から消えていた苦難の歴史を持ちます。タイムリーなことに、事前にラジオで少し勉強できました。
参考:【音声配信】特集「ワールドカップ対戦国・ポーランド。その歴史と文化を学ぶ」渡辺克義×荻上チキ 2018年6月28日(木)放送分(TBSラジオ荻上チキ・Session-22」22時~)
 今年は1918年に国家として独立した記念すべき年から百周年で、クラクフ市内の路上には当時の戦いや市民の活躍を説明するパネル写真展がいくつかありました。だからこそ、なのかもしれませんが、現代美術館(MOCAK)ではMotherland in Artという国境や国家イメージを批判的に問う企画展が。企画展に集められた作品は率直に言ってありきたりな感じでうんざりしたのですが、町のレストランにも複製画が飾られていたEdward Dwurnikは異彩を放っていた(のか、私のような教養のないガイコクジンにわかりやすいだけなのか? は今後もう少し考えなくては、いけない!)。社会主義時代のポーランド人の党への迎合的な姿勢や道徳的堕落を露悪的に描いているというようなキャプションがついていました。画家の名前で検索してみてください。
 
そして、積読本ブログとしては、注文してしまった本について書いておきたいと思います。
ポーランド文学を読みたいのだが何から手をつければ?と知人に相談し、薦めて頂いたのがこちら。
 
人形 (ポーランド文学古典叢書)
大学内の書店に注文しました。しかし、すごいボリュームのわりに、お値打ちですね。たのしみ!
他にも書きたいことがありますが今日はこれで。